お米と金曜日

残しておきたい感想なんかを書くブログ。妄想多め

スター☆トゥインクルプリキュア 第四話 の感想

笑顔の華が曇る時、太陽の少女の決意が煌めく。

泣き顔運ぶ侵略者、友が涙の影を落とせば、私が照らそうあなたの道を。

さぁ日が灯る、昇れキュアソレイユ!

スタプリ四話、行ってみましょう。

・チャオ!きらめく笑顔☆キュアソレイユ誕生!

さてやってきました天宮えれな先輩加入回。

身体能力は抜群で、人望も厚く、性格も良い。えれな先輩の心身合わせたイケメンっぷりをこれでもかと見せつける回でございました。

先週見せたひかるとララのケンカを仲裁したような優しさ、そしてそれを活かす行動力と的確な視野はそのままに、普段の生活を通してより彼女の光を強調する造りになっていたように思えます。

第一印象で人格が強く見えるキャラは、その陰りを追うことでキャラクターとしてのリアリティや立体感を補強する方向に向かいがちですが、えれな先輩は最初に映した彼女の美点をより鮮明に彫り込んで行くことで完成度を高めていました。

彼女自身の皆に笑顔を望む心、友人や弟妹、あるいは家の手伝いで接してきた花々と真摯に向き合って得た経験が天宮えれなを人として強くしてきたのでしょう。彼女の弾む善性がしっかり描かれていた結果、その輝きにも納得がいきます。

ところで天宮宅の花屋さん「SONRISA」はスペイン語。「ソレイユ」はフランス語。口癖の「チャオ」はイタリア語。これは一体…?

お父さんの国の言葉、と言っていたのでお父さんはスペイン人なんでしょう。似顔絵でも子どもたちの褐色な肌はお父さん譲りだと分かります。ではお母さんがフランスかイタリアの人…?でもそれだと観星町で店を開く経緯が謎になってしまうので多分お母さんは観星町の人。では何故と考えて、プリキュアのスタッフが語呂だけでわざわざ言語を分けるとも思えないので、おそらくこれも作品テーマに絡んだ名前付けかなと。

六人兄弟の大家族、学校でも人気者でたくさんの人とコミュニケーションを取るえれな先輩を「色んな他者と作るコミュニティ」みたいな話の真ん中に据えるよ!という公式からのメッセージなのかもしれませんね。一対一で対話を続けていくひかる&ララとはまた別の角度で「他者の受容」を描いていくのだとしたら、作品に幅が出てより面白くなると思います。

 ・「観星中の月」

ひかララ喧嘩回のえれな先輩のように、今回さらっと顔見世だけした香久矢まどかさん。来週早速キュアセレーネへと変身するようですが、正直まだ彼女のポジションは謎が多いですね。

とりあえず分かっているのは生徒会長であること、お嬢様らしいこと、弓道部っぽいことくらいでしょうか?青で弓だとどうしてもキュアビューティを連想してしまいますが、あちらよりはお堅いというか腹黒というかそんなイメージ。ここからどんな肉付けがキャラに施されていくのか楽しみです。

今回ララとフワに反応しているシーンがありましたが、思わせぶりムーヴなのかそうでないのか。地球にも本当は宇宙人対策本部みたいな所があってお父さんがパイプを持っているとか、あるいは個人的に第二・三種接近遭遇の経験があるとか、色々可能性としては考えられますね。名前のとおり実は月から来ました、ってことは多分無いと思うんですけど…いやあるいは…?(謎の信頼)

公式に出身が観星町となっているので私としては「ご先祖さまかぐや姫説」を推しておきます。おとぎ話では月に帰ったかぐや姫ですが、実際は地球に残って人類と子を成した、その末裔が香久矢一族。帝や貴族に嫁いだならお金持ち設定にも納得ですし、なによりロマンがありますよね!(今日の妄言)

私の妄想はさておき、現状彼女には他のメインキャラに対して壁があるように思えます。まだ仲が良くないからといった話ではなく、キャラ造形として掘り下げるべき空白の部分が、他者を遠ざけるような色合いを帯びているように見えるのです。

今ざっと確認、推察出来る範囲でもまどかさんには三つほどクエストがあって、一つは人間関係。今回画面に映っていた彼女は、取り巻く人の多さはえれな先輩にも負けていないけど、なんだか寂しそうというか、「一人じゃない故に強調される孤独」みたいな印象を受けました。体育の時も、渡り廊下でひかる達と出会った時も、笑顔ではあったけれどあまり楽しそうではないような画に、私は見えました(予防線)!空虚な笑顔に中身を入れる話をするならマッシュアップ相手はえれな先輩になりそうですね。

もう一つにはさっきも触れた宇宙的要素への対応。ここはまだどう転がるか未知数ですね。軽く流す可能性もありますし、次以降に期待です。あと一つはおそらく自身のお嬢様属性に対するスタンス。これは最初の人間関係とも絡みますが、自分が社会的に高い地位の家に生まれたことについてどんな心境でいるのか、ということですね。

勉学にも習い事にも才能を発揮し、ピアノと弓道は全国クラス。日々努力も怠らず学校では立派に生徒会長も務める。そうして世間や家の期待(あるいはそのようなもの)と自分との溝を結果で埋めるなかで、一体香久矢まどかは何を思うのか。来週の予告カットからもしかしたらその辺りも掘って行くのかな、と思いました。これもナチュラルな人格の強さ等で取り上げずに進めるかもしれませんが、ある意味「別世界」の住人である香久矢家の令嬢のまどかさんが、「異星人」という実際に全ての環境が異なる存在とコンタクトすることで、自分の世界の壁を少しずつ下げられるようになる話が来たら面白いな、と思ったので、個人的に期待しています。

・ひかるとララ、雨降って地固まる

さて先輩二人に尺を割いたので今回は色々と大人しめなひかララの二人。

前回あれだけガチガチにぶつかったので、流石に喧嘩はお休みして仲良くやっておりました。良かった…。

すっかり呼び捨てが板についてたり、自然に差し入れのおにぎりを持ってきていたり、のっけから距離が縮まった感じを見せてくれました。ララが難しい顔で修理していますが、ロケットが直ったら他の星に行く話とかも来るんでしょうか?あくまで地球を足場にプリキュア活動をやっていくのか、宇宙に飛び出してしまうのか。多分地球メインでやっていくんでしょうけど、「メンバーの大半が地球出身」以外の理由をつけるのか否か、気になるところです。

そう言えばいつか書き散らした惑星サマーンの教育形態に関しては「AI個別学習塾」が正解みたいですね。なるほどなぁ…。そりゃ情緒対応は年相応ですよね…。集団行動を学ぶ場が少ない分他者とのコミュニケーション能力は地球水準より低いまであるわけですがその辺はどうなんでしょうかサマーン政府。

今回えれな先輩を追う中で前より色んな表情をみせるようになったララ。環境に慣れてきたのか、ひかるのキラやばが感染してきたのかは分かりませんが、好ましい変化には違いありません。今後もあの便利触手と一緒に様々な顔をみせて欲しいですね。

ひかるは意外と真面目に授業を受けて(いるように見え)たり、相変わらずかなりのアクティブっ子だったり、ちゃんとお礼が言えたり、細かく良い画を貰っていました。人混みが出来てるからえれな先輩だ!!って突っ込んで行って、まどか先輩だった!!!ってやってるところは凄くひかるちゃんだなぁって感じで好きです。素早く前進する方法を考えるのは得意だけど、検算はしないんだね…。

主役に隠れがちですが毎度きちんと己の仕事に体張ってるのは宇宙妖精のプルンス君。フワが可愛いぬいぐるみとして連れ去られれば監視を買って出る。フワが敵の戦闘員に狙われれば軟体を活かして威嚇し追い払う。いぶし銀ながら仲間のために全力を尽くせる出来る男(?)です。変形の自在度も高くて、プルンスレパートリーはとどまるところを知りませんね。面白くて良いやつなので、いつか掘り下げ回が欲しいです。

・いつもこころに太陽を

今回敵のターンはかっぱさんが来るかな?と思っていたら、なにやら一つ目の技術顧問みたいな新キャラが出てきました。一つ目だから「アイワーン」、なるほど。

あのドラゴンレーダーみたいなやつはプリンセススターカラーペン(長い)を探知出来るようですが、プリキュア側のレーダーと仕組みは同じなんですかね?星の波動みたいなものを発しているんでしょうかあのプリンセススターカラーペンは。

そして戦闘シーン担当はてんぐさん。今回は煙幕戦法。有効だったことからプリキュア達は普通に有視界戦闘をしてるんでしょうが、煙幕の中でもしっかり連携をとれていた戦闘員たちはもしかして頭のアンテナ飾りじゃないんでしょうか。ああいうスーツなのか生き物なのか、謎だ…。

敵方がしっかりフワを追い込んで場を暖めてくれたので、満を持して戦場にえれな先輩登場。前回や今回エールを貰う立場だったひかるが先輩の最後の一歩を後押しする展開は、今後仲間としてやっていく中でお互いにポジティブな関係が作れるだろうというスケッチになっていて良かったですね。

えれな先輩にとって「笑顔」とは父の掲げる理想であり、自分の信念であり、幸福の具現でもあるのでしょう。だから進んで笑顔を奪うような輩は許せない。

弟妹に笑顔をくれたフワ、その笑顔を今度は私が守りたい。そうして少女が勇気を叫べば、この星に三度奇跡が起こる。笑顔を照らす光、キュアソレイユ誕生だ!

スターが拳、ミルキーが触手なので、ソレイユは蹴り技主体なんですね。スラッとしたスタイルと炎のエフェクトが合わさり非常にかっこいい。ダンスは詳しくないのですが、父上がスペイン出身だからか変身衣装がフラメンコ風な気がしますね。これがまた足技と相まって一層映えるように思います。

必殺技は炎球をシュートして爆発させる感じで、ファイアトルネードみたいちょっと今作技の威力高くない…?ってなりましたが、まぁパンチでクレーター作る先輩とかもいるし大丈夫ですかね?

戦闘後のプルンスの「長い話なんだけど」に「長いならまたの機会に!」ってシーンはえれな先輩のキャラにこだわった引きで好きですね。自分が巻き込まれた事態の説明を聞くよりも、待たせている家族の心配をする。皆笑顔になったし、今は取り敢えずそれでオッケー!人の笑顔が自分の笑顔、なんて出来た人なんだ…。先輩としても姉としてもプリキュアとしても頼りになりまくりそうな彼女ですが、地が強い分だけ試練も厳しくなるのが物語のお約束。これからも、笑顔を愛する強く優しいえれな先輩を応援していきましょう。

さてそんな感じで、スタプリ四話も大変面白かったです。

次回はまどかさんのキュアセレーネ変身回。彼女の強さと課題が何処にあって、それを開示するのか、しないままクエストとして抱えて仲間になるのか。個人的に興味深い回であります。来週も楽しみです。